About GIGA School Concept

使ってみようから目的・目標ある使い方へ,そして個別最適化へ

 今年度は,使う目的と使ったことによるメリットを考えて使わせるようにしています。ペダルを踏むとタブレット型PCに記録されているデジタル楽譜ファイルがめくれるアプリを使ったからといって,楽器の演奏技能が高まるということがないように,〔ある指導主事の先生のお話です。〕ICT機器とアプリを使ったからと言って,ただちに学力〔発達しつつある人格が大人の指導のもと,価値のある文化を取り込むところに生まれる一定の能力〕が高まるわけではありません。では何のためにICT機器とアプリを使うのでしょうか。

 時間節約〔試行時間,思考時間の確保〕,長期記録保存〔写真や動画〕,複数の現象の比較と共有,個人の能力を超えた観察〔理科では気象,人体など。〕,変化や違いの視覚化,個人データの共有化,複数データの集計と分析,文章の推敲,時間を節約した平易でまとまった発表などに使います。理科では,上記の他に,映像による理解のアシスト,習得の深化,繰り返しによる定着によく使います。

 そして,新しい文房具として,特に紙と鉛筆ではできないことや時間がかかりすぎて配当時間では終わらなくなってしまったりすることに使っています。水の冷え方とあたたまり方では,あらかじめエクセルで作っておいた水温を表に入力すると自動でグラフができるファイルをチームズで配り,ノート記録から入力し,水温を1分刻みの折れ線グラフにして「グラフの形」から,水の姿の変化と温度との関係を考えました。アナログで折れ線グラフをかくには時間がかかってしまい,記録から考える時間がどうしても短くなってしまうからです。

 授業場面で多様な使い方ができるようになったら,教師が一人一人の子どもに合わせて機器やアプリを使わせることよりも,子ども自らが,自身の課題解決や理解,学習を深めるために必要と感じて機器とアプリを進んで活用できるようにさせたい〔個別最適化〕と考えています。「先生,この学習にはタブレット型PCとこのアプリを使いたいのですが。」「やってみよう!」と。