5,6年生の最後の理科授業は?
5年生は,1年間で,一番心に残った理科の学習はどんなことか,1年間で自分が一番成長した理科の学び方はどんなことですかの,2つのふりかえりを行って,全員が発表しました。
心に残った学習は,1人ずつちがっていて,興味関心が広がりはじめていることが分かりました。めあてをもって学んだこと,予想を必ず考えてから実験に臨んだこと,実験方法を考えたことなど,基本的な理科の学び方がしっかり身に付いたことも分かりました。来年度,最高学年につながる大きな成長ですね。
6年生は,新しい「きまり〔法則〕」を見つけ出す実験,科学的な事実から「しくみを考え出す実験」を新たに行いました。最初の実験は,バランスボールを使った「衝突」実験です。衝突させるおもりの数を変えて,他のおもりに衝突させたときのおもりの動き方と,左右から衝突させるおもりの数を変えて,同時に衝突させたときのおもりの動き方を予想を立てたあと実験で確かめました。
実験が進むにつれて,衝突させた数だけ,反対側のおもりも動くというきまりを発見することができました。
水飲み鳥を初めて見たアインシュタインは,「これは,永久機関ではないのか?」と,最初は驚いたと言います。水を飲み始めるまで,子どもたちはじっと観察を続けました。中の液体がガラス管を通して上昇していくと頭が傾いて水を飲む格好をしたあと,すぐ,頭の中の液体が胴体にもどってきて鳥はまたまっすぐになります。頭の中に液体が上昇していく理由を考えました。水蒸気でふくらんだ袋が冷えるとしぼんでしまうことをヒントに,頭を覆っている水に浸したフェルトから水が気化して,頭を冷やすことで,頭の中の気化していた液体が,液体にもどって,圧す力が弱まったからと考えました。
水飲み鳥は,水やジクロロメチルという液体を気体にしたり,気体になったジクロロメチルを液体にもどしたりすることをくり返して,重さを頭→胴体→頭→胴体・・・と,移動させ,動き続けていることが分かりました。6年生のみなさんには,自然の中にかくれている「きまり」を見付け出したり,なぜなのかと「しくみ」を考え出したりできる「科学の眼」を,これからももち続けて欲しいと思います。中学校での活躍も祈っています。